【レビュー】まさに小さなモンスターカメラ。SONY α6700を購入して感じたメリット・デメリット

【レビュー】まさに小さなモンスターカメラ。SONY α6700を購入して感じたメリット・デメリット|ILCE-6700

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皆さんこんにちは。フォトグラファーの「はろ(@haroharo72)」です。

今回は、SONY α待望のAPS-C新モデル「SONY α6700(ILCE-6700)」を購入しましたのでレビューを紹介したいと思います。

僕は普段、フルサイズの「SONY α7IV」をメイン機として使っているのですが、レンズの大きさがネックで持ち運びが億劫に感じることがしばしばありました。

レンズ資産を活かしながらAPS-C機をサブ機としていつか導入したいと考えていた一方、旧来のAPS-Cはメニュー画面もスペックも正直物足りない…。

レンズが使える&操作系統が近い&動画性能はα7IVより優れているAPS-C機が出てきて欲しい・・・と欲張りに考えていた時に、まさに願っていたスペックで登場したのが「SONY α6700」でした。

結論として、ハード・ソフト共に格段に改善された操作感持ち運びの快適さはまさに期待通り。

暗所での撮影においてはフルサイズとの差分を感じたものの、それを差し引いても余りある程に撮影に対する心理的な壁を取り除いてくれる素晴らしいカメラでした。

使って感じた点まとめ

  • グリップの改善やダイヤル追加により、APS-C機でも使い勝手が抜群に良い
  • 万能な小型標準ズームと組み合わせた構成が最高。
  • シネマライン相当の動画性能で、動画メイン機として使える点も大きい。
  • 欠点:APS-C機であるため暗所でのクオリティに過度な期待は禁物。

価格がネックに感じる方は少なくないと思いますが、ここまで完成度の高いAPS-C機は他に無いと感じるほど。購入して後悔のないカメラです。

こんな方におすすめ
  • お子さんをメインで撮るなど、忙しい撮影シーンが多い方
  • APS-C機においても操作性に妥協したく無い
  • 写真機と動画機のハイブリットカメラを探している

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はろ

月間8万PVのカメラ系ブログを運営。子供撮影の趣味が高じ、副業カメラマンとしても活動しています。ご質問はコメント欄・お問合せ・DM等でお気軽にどうぞ。

SONY α6700の性能面の進化点

SONY α6700」では、イメージセンサーやプロセッシングユニットの刷新により、圧倒的な動画性能の改善(4K120p・アクティブ手ぶれ補正)や最新のAF性能への対応など、旧来機種と比べて格段にアップデートしました。

価格はボディのみで20万円越え。一般的なモデルと比べれば割高ですが、最新モデルにも引けを取らない性能が魅力ですね。

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比較項目α6700α6600
ボディ外観
α6700

α6600
センサー種別APS-C
(裏面照射型)
APS-C
映像エンジンBIONZ XRBIONZ X
AIプロセッシングユニット対応非対応
発売日2023年7月2019年11月
ボディ価格約21万円約16万円
重量
バッテリー・メモリーカード含
493g503g
大きさ
幅×高さ×奥行
122 × 69 × 64mm120 × 67 × 69mm
撮影可能枚数
液晶モニタ使用時
570枚810枚
有効画素数2,600万2,420万 
シャッター種別メカ・電子シャッターメカ・電子シャッター
コンセプトAPS-C最新モデル。最新AFシステム・動画性能に対応。APS-C旧来モデル。コンパクトながら強力な手ぶれ補正に対応。
黄色ハッチングはα6600からの進化点
比較項目α6700α6600
ボディ外観
α6700

α6600
防塵防滴対応対応
ファインダースペック236万画素/120fps236万画素/120fps
背面モニター種別バリアングルチルト
背面モニタースペック3インチ/103万ドット3インチ/92万ドット
操作ダイヤル前面・背面背面のみ
グリップ深め浅め
ジョイスティックなしなし
操作メニュー新メニュー旧メニュー
メモリーカードシングル
各種SDカード
シングル
各種SDカード
手ブレ補正5.0段5.0段
アクティブ手ブレ補正
動画のみ
対応非対応
ブリージング補正対応非対応
インターフェースmicroUSB/HDMImicromicroUSB/HDMImicro
黄色ハッチングはα6600からの進化点
比較項目α6700α6600
ボディ外観
α6700

α6600
AF測距点(静止画/動画)759点425点
暗所AF性能EV-3EV-2
AF被写体認識
(静止画)
人物・動物・鳥・昆虫・車・列車・飛行機人物・動物
リアルタイムトラッキング対応非対応
連写速度11枚/秒11枚/秒
最速シャッター速度電子:1/8000
メカニカル:1/4000秒
電子・メカ
1/4000秒
常用ISO感度100-32000100-32000
クリエイティブルック対応非対応
最新ピクチャープロファイル
(S-Cinetone)
対応非対応
タイムラプス対応非対応
4K動画撮影時
対応フレームレート
24/30/60/120p※
クロップ有り
24/30p
黄色ハッチングはα6600からの進化点

今回の記事ではその中でも実際に使ってみて便利だと感じる点を、以降のレビューパートでピックアップしていきます。

機能全般の改善点を確認したい方は、SONY公式のプロモーション動画をぜひチェックしてみてください。

SONY α6700|ボディや外観の進化点

これまでのSONY APS-C機は、軽量コンパクト性の犠牲として、グリップやダイヤル・ボタン類が最小限に抑えられていることから、操作感に妥協が必要でした。

一方で「SONY α6700」はこの点について非常によく改善されていて、使っていてストレスを感じることが少ないカメラになっています。

APS-C機初の前面ダイヤルを搭載

大きく操作性を改善させたのが「前面ダイヤルの搭載」。

これによって、「SONY α6700」ではAPS-C機として初めて前・後の2つのダイヤルに対応し、露出設定をファインダーを覗きながら直感的に変更できるなりました。

静止画・動画・S&Qモード切り替えダイヤルが追加

旧来のAPS-Cモデルでは、静止画と動画では撮影設定が共有となっていたことから、写真と動画を撮り分けたい場合にイチイチ設定をしなおす必要がありました。

はろ
はろ

F値やシャッター速度、ピクチャープロファイル等を動画用に都度切り替える必要があったため、旧モデルをお使いの方は苦労していたかと思います。

SONY α6700」では、撮影設定を静止画・動画で分けて指定できる上に、物理的な切り替えダイヤルによって個別に指定した設定を瞬時に呼び出すことができます。

このギミックはα7IVから導入されていて、僕も非常に重宝している機能のひとつ。動画を撮るハードルをグッと下げてくれる神機能ですね。

α6000シリーズ初のバリアングル対応

自撮りや縦構図の撮影で何かと便利なバリアングル液晶モニター。これまでのα6000シリーズは全てチルト型の背面モニターだったが、ついに「SONY α6700」にて念願のバリアングルに対応しました。

背面液晶は明るくてやや横長。おそらくα7IVと同じ物が使われている。ハイライトやシャドウが潰れがちだった旧来のモニターの不満点も解消されていて、ストレスなく使用できるようになっています。

深く握り込めるグリップ形状を採用

グリップが浅く、小指が余ることから握りづらいと言われてきたα6000シリーズだが、「SONY α6700」では深く握り込めるようにグリップ形状が見直されました

はろ
はろ

流石にα7IVほどのグリップ感には至らないものの、フルサイズのα7IIIより確実に握りやすい形状になっていますね!

望遠レンズなどの重めのレンズを装着しても指が痛くなりづらい点は大きなアドバンテージです。

α6700のグリップ:小指部分が盛り上がっている
α7IIIのグリップ:小指部分が小さく指余りが起きる

120fps対応・明るい電子ファインダー(EVF)を搭載

明るい屋外撮影のシーンでは背面モニターは光量が足りず見えづらいですよね。こんな時に頼りたいのがファインダーです。

SONY α6700」では最新フラッグシップモデルに近しいスペックの明るく・滑らかなEVFが搭載され、ピーカンの日中でもしっかり構図を確認できるようになりました。

ファインダーのフレームレートは(肉眼の見え方に非常に近い)120fpsに設定できます。電子モニターのチカチカした印象を受けづらく、ピント面の確認やフレーミングに集中できるようになりました。

新メニュー&タッチ操作により操作性が改善

煩雑で探しづらいと酷評だった旧来のメニュー画面。「SONY α6700」では、ようやくα6000シリーズとして初の新メニューが搭載されました。

実際のメニュー画面のサンプルがこちら。目的別に分類され、2階層目まで見えるので探しやすくなっています。

サブ機として「SONY α6700」を検討されている方にとっても、メイン・サブ機間の操作性を統一できる点は嬉しいポイントですね。

さらに「SONY α6700」では、一部の設定を背面モニターのタッチ操作で切り替えることができるようになりました。

クリエイティブルックを瞬時に切り替えられるなど、物理ボタンの少ないAPS-C機の弱点をうまく補完することができますよ。

現時点ではタッチメニューをカスタマイズすることは出来ない

あわせて読みたい

新メニューの使いこなし方・おすすめのカスタム設定ついては以下の記事にまとめています。煩雑な操作を省略できるテクニックを余すことなく公開しているため、ぜひ参考にしてみてください。

SONY α6700|実際に撮影した作例

ここではいくつか「SONY α6700」で撮影した写真作例を紹介していきます。序盤はJPEG撮って出し、後半ではRAWを編集したものを紹介します。

JPEG撮って出しの作例

こちらはJPEG撮って出しで、露出のみ調整した作例です。

A6700563

f4.0 1/1000s ISO100

A6700449

f1.8 1/4000s ISO100

A6700456

f1.8 1/4000s ISO100

A6700458

f1.8 1/4000s ISO100

A6701273

f2.8 1/6s ISO100

RAW現像・レタッチ後の作例

こちらのRAW現像を行った作例。僕が作ったプリセット「Haro ALL in ONE Collection」を使用しています。

A6700376

f9.0 1/250s ISO6400

A6700359

f2.8 1/250s ISO1250

A6700375

f9.0 1/250s ISO2000

A6700607

f6.3 1/250s ISO320

A6700678

f2.8 1/250s ISO800

A6700332

f13 0.4s ISO100

A6701305

f18 5s ISO100

A6700164-Edit

f8.0 5s ISO100

AFは非常に正確でミスショットはほとんど生まれない印象。またα6000シリーズ初のバリアングル対応や、片手でサクサク撮れる軽量さがテンポよく取れ高をもたらしてくれます。

ノージャンルで撮影を楽しむ方に向けた10種類のオリジナルプリセットを販売しています(¥2,000)。興味があればチェックしてみてください。

SONY α6700|レビュー(使ってみてよかったメリット・長所)

SONY α6700」を実際に使ってみると、その欠点の少なさを改めて感じます。裏を返せば、一眼カメラで撮影する諸々のストレスを限りなく取り除いてくれるカメラとも言えるかと思います。

ここからは具体的にそこまで感じさせてくれた「SONY α6700」のメリット面について触れていきます。

F2.8通しの標準ズームが超小型構成に収まる

実は「SONY α6700」が発売される以前から、僕はかねてからAPS-C機を使うなら絶対に使いたいレンズが頭の中にありました。それが「SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN」。

手のひらにほぼ収まる超コンパクトサイズ

このレンズの最大の特徴は、F2.8通しの標準ズームフルサイズ換算 27-75mm)でありながら、超小型なサイズに収まっていること。

実際に「SONY α6700」に装着してみると以下のように、パッと見でこのレンズがF2.8通しの標準ズーム構成に見え無いほどにコンパクトであることがわかると思う。

4K120pにも対応する動画機と操作感の優れたAPS-Cのカメラ、これにF2.8の標準ズームを組み合わせた構成が、なんと普段使いのバッグにも気軽に忍ばせることができます。

ちなみにこの構成での総重量はなんと800g未満。我が家には2人の幼い男児がいますが、荷物が多い日でもこの構成ならシャッターチャンスを逃さずにカメラを構えることができます。

総重量は驚異の800g切り

グリップと手ぶれ補正の進化により望遠レンズとの相性も非常に良い

運動会などのお子さんのイベント、ポートレートやスナップなど、一眼カメラの魅力をさらに引き出してくれるアイテムの一つが望遠レンズ

ただし、一般的にグリップが浅いAPS-C機で望遠レンズを使うと、片手でカメラ持つことすら難しく中々にストレスを感じるかと思います。

これに対して、グリップが深く改善された「SONY α6700」なら望遠レンズも難なく使いこなすことができるようになりました。

深いグリップにより片手持ちも楽々

さらに5段分の手ぶれ補正+動画時のアクティブ手ぶれ補正は非常に強力で、ブレが現れやすい望遠レンズの難点をうまくカバーしてくれます。

実際に「SONY α6700」と望遠ズームレンズを用いてフルサイズ換算 270mmの超望遠域で手ぶれの様子を比較したものこちら。

左側はまるで三脚に据えて撮影したようにピタリと被写体を中心に捉えてくれていると思います。

APS-C機では手ぶれ補正が非搭載のモデルも多いため、「SONY α6700」を使うだけでも大きなアドバンテージを得ることができますね。

操作ダイヤルの拡充により設定変更の煩しさは最小限に

僕は普段から右手人差し指と親指を使って、F値やシャッタースピードをファインダーを覗きながらコントロールしているのですが、この直感的な操作ができるようになった点が「SONY α6700」の大きなメリットの一つ。

以下のように撮影モード毎にカスタマイズ内容を分けて設定できることから、露出調整を右手エリアで完璧にコントロールすることができますよ。

比較項目マニュアルモード時その他モード時
前方ダイヤルシャッター速度Aモード時:絞り値
Sモード時:シャッター速度
後方ダイヤル絞り値露出補正
僕が割り当てているカスタム設定

シャッター速度1/8000秒で明るいレンズも気兼ねなく使える

他社を含め多くのAPS-C機はシャッター速度の上限が1/4000秒。一方で「SONY α6700」では、α6000シリーズとして初の1/8000秒に対応しました(電子シャッターのみ)。

比較項目α6700α6600
最速シャッター速度電子:1/8000
メカニカル:1/4000秒
電子・メカ共に:1/4000秒
黄色ハッチングはα6600からの進化点

実はこの差分は意外にも大きく、日中で明るい単焦点レンズを使用した際に一般的なAPS-C機では絞り開放時に白飛びすることが往々にして出てくる。

A6700421
はろ
はろ

シャッター速度の上限に張り付いて露出が調整できない状態となり、白飛びが発生します

一般的にはこれを回避するために、F値を絞り込んだり・NDフィルターを使うのですが、できれば余計なコストも手間もかけたく無いところ。

APS-C機をサブ機として導入する方の盲点になりやすいところだと思うが、その点もうまく「SONY α6700」はカバーしてくれます。

圧倒的な動画性能の向上により4K撮影を心から楽しめる

SONY α7IV」を導入して以降、4K60fps(2.5倍スロー)の表現にハマる一方で、60p撮影時の強制クロップの難しさとα7IVでは非対応の4K120pによる5倍スローへの憧れが止まりませんでした。

この点において「SONY α6700」では、4K60pでは強制クロップ無し&4K120fps対応と、α7IVで抱えていた動画撮影への歯痒さを完全にカバーしてくれます。

加えて、AIプロセッシングAFや、強力な手ぶれ補正、10bit 4:2:2による豊かな色表現、そして幅広い4Kスロー撮影の表現力などシネマライン機に肩を並べるほどに動画機としても優秀すぎる性能を持つカメラとなりましたね。

最新のカラーサイエンス対応により手軽にこだわりの色表現が可能に

SONY α6700」に新たに搭載されたクリエイティブルック(JPEG撮影時に適用されるカラーフィルター)は、彩度・フェード・明瞭度・コントラストなどの項目を10段階程度の細かな刻みで設定できます。

RAW現像をガッツリ行うことをせずとも自分好みの表現を撮影後すぐに確認できるため、撮影していて非常に楽しい気分にしてくれますね。

JPEG撮って出しでも色味の振れ幅を最大限に楽しむことができる

A6700462
はろ
はろ

サブ機としての導入を考えている方も、比較的最近の機種と色を揃えられる点で大きなメリットに感じると思います!

シネマライン譲りのピクチャープロファイル「S-Cinetone」にも対応。

カラーグレーディング不要でシネマチックな映像に仕上がる非常に便利なプロファイルだ。僕も普段の撮影では、ほぼS-Cinetoneに頼ってしまっています。

ピクチャープロファイル:「S-Cinetone」作例動画

SONY α6700」を実際に使って感じたメリット面の紹介は以上です。

携帯性・静止画/動画性能・操作性のどの点においてもレベルの高く、気軽に一眼カメラで撮ることの楽しさを教えてくれるカメラだと感じますね。

SONY α6700レビュー:α7IVを比べて感じたデメリット面(欠点)

APS-C機として非常に完成度が高い「SONY α6700」ですが、普段からα7IVを使っている感覚と比べるといくつか見劣りを感じざるを得ない点もありました。

価格もスペックも異なるAPS-C機とフルサイズ機を比較するのもナンセンスなのですが、それでも20万円クラスのボディにはどの点においても満足のいく使用感を求めたくなるものだと思いますので、いくつか気になった点を挙げていきます。

暗所性能に過度な期待は禁物。フルサイズとの差分は依然としてあり

SONY α6700」では、裏面照射型のCMOSセンサー(Exmor R)が新しく搭載されており、ダイナミックレンジや高感度・低ノイズ性能も向上しました。

APS-Cの弱点といも言える暗所性能の改善に期待を寄せていたのですが、正直、劇的な改善を感じられるほどではありませんでした。

ISO 10000ではディティールが崩れ始める

A6701038

とはいえ、ISO 6400あたりまでは全く問題なし。暗い室内(水族館など)・夕暮れ後の屋外撮影など、一眼カメラの高感度撮影に頼りたいシーンでも大いに活躍してくれます。

ISO5000で夕暮れ時に撮影。この程度であれば違和感を感じることは少ない

A6700978

暗所性能の比較はトバログさんの動画で詳しく比較がされているため、ぜひ参考にしてみてください。

フォーカスエリアのコントロールが面倒に感じる

SONYのカメラには、フォーカスエリアを初期位置に戻す「フォーカススタンダード」という機能があるのですが、「SONY α6700」はフォーカスエリアをホイールで自力で動かす必要があります。この操作は割と煩わしい・・・。

α7IV:ジョイスティックを押してフォーカス位置を初期化

ジョイスティックが搭載されている機種であれば、ボタンひとつで初期位置に戻せるのですが、α6700はジョイスティック非搭載機種のため、これができません。

APS-C機は現時点で全てジョイスティック非搭載

この点については妥協が必要。なお、対策としては「再押し登録フォーカスエリア」を使うことであらかじめ設定した初期位置にフォーカスエリアを合わせることができます。

0:15のように一瞬で特定のフォーカスモードを呼び出すことができます

上記の設定方法については、新メニューに対応するSONY機全般に共通するで、以下の記事で詳しく解説しています。

SONY α6700とライバル機種のスペック比較

ここでは「SONY α6700」とライバルモデルとして考えられるα6600・α7IV・FX30との違いについて触れていきます。購入を悩んでいる方がいれば参考にしてください。

α6700 vs α6600(旧モデル)の違い

α6600はα6700の一つ前の世代のAPS-Cモデル。

価格は5万円程度安いが、動画性能(4K/120p)・AF精度・手ブレ補正・操作性の進化を勘案すると、α6700には価格差以上の価値があると言えるかと思います。

α6700 vs α7IV(フルサイズ機)の違い

SONY α7IV(ILCE-7M4)」はSONYフルサイズのミドルスペックモデル。静止画・動画共に万能なスペックが人気で、僕自身も長らく愛用している機種です。

フルサイズセンサーを搭載し、暗所に強い上に、画素数は3,300万とクロップ耐性も強い。一方で、動画性能は4K60p(強制クロップ)・AIプロセッシングAF非対応と「SONY α6700」より劣る部分も多いのが実情です。

センサーの利点と動画性能の差分、サイズ感を踏まえ、価格差+10万円をどう見るかは人による判断になると思います。フルサイズへの重入れが強い方は「SONY α7IV」も有力な検討の候補になるでしょうね。

参考にα7IVを実際に使用した感想は以下の記事にまとめていますので、購入に悩んでいる方はこちらも参考にしてください。

α6700 vs FX30(シネマモデル)の違い

FX30はシネマラインのAPS-Cモデル。価格はSONY α6700より5万円程度高く、ダブルのSDカードスロットや発熱耐性に優れた機構を搭載しています。

ただし、動画性能はα6700とほぼ同等であり、軽量性やAF精度写真撮影の操作性を踏まえるとSONY α6700の優位性が際立ちますね。

α6700 vs ”α6600・α7IV・FX30”の比較まとめ

各機能におけるα6700 vs ”α6600・α7IV・FX30”の違いは以下の通り。

これまでのα6000シリーズはフルサイズよりもひとつ性能を落とす印象だったが、α6700はフルサイズ同様に最新機能を載せたモンスターマシンになったことがよくわかります。

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比較項目α6700α6600α7IVFX30
ボディ外観
α6700

α6600

α7IV

FX30
センサー種別APS-C
(裏面照射型)
APS-Cフルサイズ
(裏面照射型)
APS-C
(裏面照射型)
映像エンジンBIONZ XRBIONZ XBIONZ XRBIONZ XR
AIプロセッシングユニット対応非対応非対応非対応
発売日2023年7月2019年11月2021年12月2022年10月
ボディ価格約21万円約16万円約29万円約26万円
重量
バッテリー・メモリーカード含
493g503g658g646g
大きさ
幅×高さ×奥行
122 × 69 × 64mm120 × 67 × 69mm131 × 96 × 80mm130 × 78 × 85mm
撮影可能枚数
液晶モニタ使用時
570枚810枚580枚570枚
有効画素数2,600万2,420万 3,300万2,600万
シャッター種別メカ・電子シャッターメカ・電子シャッターメカ・電シャッター電子シャッターのみ
コンセプトAPS-C最新モデル。最新AFシステム・動画性能に対応。APS-C旧来モデル。コンパクトながら強力な手ぶれ補正に対応。フルサイズのスタンダード機種。写真と動画共に優れたハイブリッドモデル。シネマラインのコンパクトモデル。冷却ファン搭載で長時間撮影で優位。
黄色ハッチングはα6600からの進化点
比較項目α6700α6600α7IVFX30
ボディ外観
α6700

α6600

α7IV

FX30
防塵防滴対応対応対応対応
ファインダースペック236万画素/120fps236万画素/120fps368万画素/120fpsファインダーなし
背面モニター種別バリアングルチルトバリアングルバリアングル
背面モニタースペック3インチ/103万ドット3インチ/92万ドット3インチ/103万ドット3インチ/236万ドット
操作ダイヤル前面・背面背面のみ前面・背面前面・背面
グリップ深め浅め深め深め
ジョイスティックなしなしありなし
操作メニュー新メニュー旧メニュー新メニュー新メニュー
メモリーカードシングル
各種SDカード
シングル
各種SDカード
デュアル対応
各種SDカード・CF Express
デュアル対応
各種SDカード・CF Express
手ブレ補正5.0段5.0段5.5段5.5段
アクティブ手ブレ補正
動画のみ
対応非対応対応対応
ブリージング補正対応非対応対応対応
インターフェースmicroUSB/HDMImicromicroUSB/HDMImicromicroUSB/USB Type-C/HDMImicroUSB/USB Type-C/HDMI
黄色ハッチングはα6600からの進化点
比較項目α6700α6600α7IVFX30
ボディ外観
α6700

α6600

α7IV

FX30
AF測距点(静止画/動画)759点425点759点759点
暗所AF性能EV-3EV-2EV-4EV-3
AF被写体認識
(静止画)
人物・動物・鳥・昆虫・車・列車・飛行機人物・動物人・動物人物・動物・鳥
リアルタイムトラッキング対応非対応対応対応
連写速度11枚/秒11枚/秒10枚/秒
最速シャッター速度電子:1/8000
メカニカル:1/4000秒
電子・メカ
1/4000秒
電子・メカ
1/8000秒
電子のみ搭載
1/8000秒
常用ISO感度100-32000100-32000100-51200100-32000
クリエイティブルック対応非対応対応対応
最新ピクチャープロファイル
(S-Cinetone)
対応非対応対応対応
タイムラプス対応非対応対応対応
4K動画撮影時
対応フレームレート
24/30/60/120p※
クロップ有り
24/30p24/30/60p※
クロップ有り
24/30/60p/120p※
クロップ有り
黄色ハッチングはα6600からの進化点

SONY α6700は動画と写真撮影を両立させたい方にベストなカメラ

静止画・動画性能、操作性、携帯性すべてにおいて高いレベルにまとまったAPS-C機は現時点で「SONY α6700」の他に無いと思います。

お子さん撮影などアクティブな撮影がメインの方、旅先での撮影など軽量重視だけど性能面で後悔したくない方、フルサイズ機のサブカメラとして活用したい方に特におすすめですね。

使って感じた点まとめ

  • グリップの改善やダイヤル追加により、APS-C機でも使い勝手が抜群に良い
  • 万能な小型標準ズームと組み合わせた構成が最高。気軽に普段使いのバッグに忍ばせることができる点が非常に嬉しい
  • シネマライン相当(4K120p)の動画性能により、動画メイン機として使える点も大きい
  • とは言え、APS-C機であるため暗所でのクオリティに過度な期待は禁物

僕自身もこのカメラを購入してからは家族との外出ではほぼ「SONY α6700」を持ち出しています。従来抱いていた「今日はカメラを置いていこう」といった気持ちから解放してくれる素晴らしいカメラです。

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