【レビュー】Tamron 70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2|手ぶれ補正付き大三元望遠ズームが便利すぎる(作例多数)

【作例レビュー】Tamron 70-180mm F2.8 Di III VC VXD G2|手ぶれ補正付き大三元望遠ズームが便利すぎる

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皆さんこんにちは。フォトグラファーの「はろ(@haroharo72)」です。

今回は、2023年10月に発売された「Tamron 70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2(Model A065)」について、タムロンさんからレンズをお借りすることができましたので、レビューをお送りしたいと思います。

「G2」の名称の通り、このレンズは第二世代にあたるレンズ。初代からの主な違いは描写性能の向上とレンズ内手ぶれ補正の追加です。

はろ
はろ

僕はこれまでずっと初代のレンズを使い続けていましたが、やっぱり手ぶれ補正付きの望遠ズームレンズはめちゃくちゃ便利でした!

実際の使用感まとめ

  • レンズ内手ぶれ補正搭載により、暗所撮影のミスショットが明らかに減った
  • 解像感・ボケの質は初代から明らかに良くなっていて満足感◎
  • AFで最短30センチまで寄れるため、レンズ交換の頻度を抑えてくれる
  • 同スペックレンズに対してサイズが小さく、持ち出しが気軽
  • 欠点:SONY純正のテレコンが使えないくらい

コスパの高さで選ぶなら初代レンズはまだまだ魅力的(レビュー記事はこちら)ですが、タムロンの持つ最高の描写性能・手ブレ補正の恩恵を受けられるG2は、これからにわたるeマウント望遠ズームの大本命になると思います。

詳しくは本編にてたっぷりの作例と共に紹介していきますので、じっくりご覧いただければと思います。

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はろ

月間8万PVのカメラ系ブログを運営。子供撮影の趣味が高じ、副業カメラマンとしても活動しています。ご質問はコメント欄・お問合せ・DM等でお気軽にどうぞ。

70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2|スペック・外観

初代のタムロン望遠ズームから正統な進化を遂げた「70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2」。

SONY純正のF/2.8通し望遠ズームの独自性のひとつであった「レンズ内手ブレ補正」にも対応し、ますますその差は縮まりコスパの高さが目立つようになりましたね。

レンズスペック70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2
焦点距離70〜180mm
開放F値F2.8
絞り羽根枚数9枚
レンズ構成15群20枚
フィルター径67mm
重さ855g
最大径 × 長さ83 × 156 mm
最短撮影距離0.3m(MF/AF)
最大撮像倍率0.38倍(MF/AF)
レンズ内手ぶれ補正あり
防塵防滴防滴考慮
レンズスペック

レンズの外観と操作感

ここ最近のタムロンレンズに採用されているクビレのある新デザインを採用。

クビレによって手に馴染みやすい

サイズ感は初代の望遠ズームより若干大きいかな?という程度に収まっています。

レンズ内手ぶれ補正が加わった分、サイズが大きくなるのかなと思ったのですが、このサイズに納めてくれたのは嬉しい。

F/2.8望遠ズームの中では圧倒的に小さなサイズ感
左:第二世代|右:初代望遠ズーム

リングの切り込みも深くなり、ファインダーを覗きながらでもピントリング・ズームリングを操作しやすくなりましたね。

リングの切り込みが深めに進化
半回転でズーム出来るのも地味に嬉しい

サイドにはカスタムボタンと、ボタンの機能を切り替えるスイッチが付属。

カスタムボタンは、Tamron Lens Utilityで割り当てが可能で、「AF/MF切り替えスイッチ」、フォーカスを一定速度で移動させる「A/Bフォーカス」などのオリジナル機能を割り当てることができます。

3つのファンクション機能を使い分けられる
USBケーブルでTamron Lens Utilityと接続

その他、タムロンらしい67mmのフィルター径は踏襲。レンズ筒が不意に伸びないようにズームロックスイッチも付属しています。

フィルター径は安定の67mm
収納時にズームが伸びないためのロック機能
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70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2|実際に撮影した作例

具体的なレビューに入る前に「70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2」を実際に使用した作例をすこしだけ紹介しておきます。

シャープな描写・ボケの質感も前作よりもかなり良くなっていて、使っていてストレスのないレンズになった印象ですね!

F/2.8&手ブレ補正の恩恵もあって、暗所でも使いやすかったです。

作例:JPEG撮って出し

こちらはJPEG撮って出しで、露出のみ調整した作例です。カリッとコントラストが高く出る素養の高いレンズだと感じますね。

A7302611

94mm f7.1 1/160s ISO100

A7303200

71mm f2.8 1/125s ISO160

A7303231

180mm f2.8 1/125s ISO1600

A7302600

156mm f5.0 1/125s ISO100

A7400483

180mm f2.8 1/125s ISO1000

A7302812

146mm f2.8 1/60s ISO12800

作例:RAW現像

こちらのRAW現像を行った作例。僕が作ったプリセット「Haro ALL in ONE Collection」を使用しています。

レンズの性能を最大限に引き出せるよう、あえて暗めのシーンを中心に切り出してみましたが、めちゃくちゃ良い感じに撮れたと思います。

A7302763

70mm f2.8 1/60s ISO10000

A7303085

70mm f2.8 1/320s ISO1600

A7302933

70mm f2.8 1/50s ISO800

A7303137

180mm f2.8 1/800s ISO1600

A7400781

158mm f11 1/10s ISO6400

A7400618

145mm f2.8 1/200s ISO1250

A7400622

105mm f2.8 1/20s ISO800

ここまでくるとサードパーティレンズと純正レンズの性能差はほとんど感じなくて、レンズ選びはもはや所有感/好みの次元に来ているのではとも感じますね。

作例の紹介は簡単にここまでとして、本題のインプレッションについて触れていきたいと思います。

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70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2|レビュー(長所・メリット)

正直、初代の70-180mm F/2.8に十分満足していた僕としては、「70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2」の新たな進化点をどれだけうまく伝えることが出来るだろうかと不安だった部分がありました。

が、それも杞憂。実際に使ってみると「これから買うならやっぱりG2だな」と思わせる確かなメリットがありました。

レンズ内手ぶれ補正搭載:暗所撮影のミスショットが明らかに減った

最も大きな進化点だと感じたのがレンズ内手ぶれ補正。特に写真撮影では明らかなメリットがありますね。

脇を締めて構えれば、”望遠端”でもシャッタースピード1/10sでもブレずに撮れます。これはすごい。

手持ち1/10sで撮影

はろ
はろ

AFを合わせた瞬間からファインダー内の構図がビシッと固まるような感覚を与えてくれます。

実際に恩恵を最も感じたのが、夜の撮影。せっかくの開放F/2.8通しのズームだからこそ、夜に使ってみたくなりますよね。

A7400479

180mm f2.8 1/125s ISO3200

先ほどの作例で紹介した火祭りの写真はまさしく手ぶれ補正の恩恵を受けていて、ブレによるミスショットを劇的に減らしてくれました。

A7303039

70mm f2.8 1/320s ISO2500

その他、日中でもキツイ体勢から撮らざるをえないシーンて結構あると思いますが、そういった時にもやっぱり強力な手ぶれ補正はありがたいですね。

解像感・ボケの質:初代から明らかに良くなっていて満足感◎

初代のレンズを使っていて、描写面でどうしても気になっていたのが前ボケのクセ

初代レンズで気になっていた線が目立つ前ボケ

A7402297

初代のこの欠点には妥協していたのですが、G2ではボケの質が改善されていて、不満が全くないレンズと感じられました。

A7303231

180mm f2.8 1/125s ISO1600

また、絞り開放の解像感も初代よりもかなり良くなっていますね。逆光耐性も十分以上。描写性能に関しては非常に高いレベルに仕上がっていると感じます。

A7303228

180mm f2.8 1/125s ISO800

AFで寄れる:レンズ交換の頻度を抑えてくれる

70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2」の推しポイントのひとつが「AFでの寄りやすさ」。初代レンズでは最短撮影距離が85cm(AF時)までだったところが、G2では30cmまで寄れるようになりました。

A7302600

初代では飛び道具的にMFでハーフマクロまで寄れることができたのですが、やっぱりAFだとピント合わせがめちゃくちゃ楽ですね。

はろ
はろ

風で揺れる花のマクロ撮影ではどれだけ腰をやられそうになったか・・・笑

また、初代のMFマクロ撮影では周辺の画質が落ちる仕様があったのですが、G2では近接時にも画質低下は発生しません。飛び道具のアイデンティティを踏襲した正統な進化が伺えますね。

サブレンズとして持ち出しやすい

望遠ズームの場合、標準ズームや単焦点と組み合わせて持ち出すことが多いため、どうしても荷物のコントロールが必要になりがち。

その点、「70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2」のサイズ感は、定評のあった初代レンズからほぼステイ。このクラスではかなり小さいです。

カメラにレンズを装着したままでもカメラバッグに収めやすいサイズ感は大きなメリットですし、街中でスナップをしていても人の目線が気になりづらいです。

物理的にも心理的にも持ち運びのハードルが低くてめちゃくちゃ良いレンズだと感じます。

以上がメリット面の紹介でした。総じてどの切り口から見てもレベルの高いレンズで、それでいて価格もSONY純正の半額以下と圧倒的なコスパです。

その他にも、70-180mmのズームレンジの利便性の良さ、純正レンズ相当に高速なAF、伝えたいことはたくさんありますが、すでに衆知の事実かと思いますので、ここでは割愛します。

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70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2|レビュー(欠点・デメリット)

1ヶ月以上使わせてもらったのですが、忖度抜きでこのレンズの欠点が無いと言って良いほど、「70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2」は総合力の高いレンズでした。

唯一、純正レンズとの差分が残るとすれば「テレコンバーターが使えない」くらいでしょうか。

ちなみに僕の場合は、300mm以上のズーム域が欲しい場合は(使用機会も多く無いため)レンタルでレンズを用意しています。

一方で、使用頻度が高そうであれば、購入した方がコスパが高いですね。超望遠ズームとしては、同じくタムロンから発売されている「150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD (Model A057)」がサイズも抑えられていておすすめです。

まとめ:70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2がおすすめな人

今回は、タムロンから発売された第二世代のF/2.8通し望遠ズーム「70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2」をレビューさせていただきました。

初代レンズを発売以降ずっと使い続けてきた僕ですが、やっぱりレンズ内手ぶれ補正付きのレンズは、写真のミスショットを減らしてくれる心強い機能ですね。

はろ
はろ

カメラ側に手ブレ補正機能が無いAPS-C機をお使いの方にもおすすめのレンズですね!

お子さんのお遊戯会・ライブ・室内スポーツ・飛行機撮影など、望遠を使う際には意外にも暗所で撮る機会は多いですから、これから望遠ズームデビューする方は手ぶれ補正付きのG2レンズを選ぶのが吉だと思います。

現状のSONY Eマウントの望遠ズームレンズの中でも指折りにコスパの高いレンズですので、ぜひこの機会に手に入れてみてはいかがでしょうか。

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