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皆さんこんにちは。フォトグラファーの「はろ(@haroharo72)」です。
スマホで写真を撮る文化が普及している中で、一眼カメラだからこそできる差別化ポイントのひとつが超望遠レンズを使った表現ですよね。
とはいえ、超望遠レンズは本当に価格が高い。僕自身も超望遠レンズは所有しておらず、用途によってレンタルをしているのですが、今回縁あってタムロンさんから「150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD(Model A057)」をお借りすることができました。
このレンズの最大の特徴はコスパの高さ。超望遠ズームレンズを10万円前半で手に入れることができます。しかも、サイズが同カテゴリのレンズと比べても非常にコンパクト。
ぜひともご家庭に1本いかがですか?と言わんばかりのスペックです。
実際の使用感まとめ
- 10万円前半で買える破格のコスパは業界をひっくり返すレベル
- 強力な手ブレ補正で被写体を捉えやすい
- 収納時に筒が短く収まるため、持ち運びが楽チン
- 描写も上々。近接性能も高く汎用性◎
- 欠点:SONY純正のテレコンが使えないくらい
実際に1ヶ月ほど使用させていただきましたので、僕自身が実際にこのレンズを使ってみて感動したポイント・欠点について、作例たっぷりでレビューしていきたいと思います。
使用機会は他のレンズと比べると控えめになる超望遠ズームだからこそ、このコスパの高さは非常にありがたい。望遠ズームの購入を悩んでいる方に今一番おすすめしたいレンズです。
Photographer
はろ
月間8万PVのカメラ系ブログを運営。子供撮影の趣味が高じ、副業カメラマンとしても活動しています。ご質問はコメント欄・お問合せ・DM等でお気軽にどうぞ。
Tamron 150-500mm F/5-6.7(Model 057)|スペックと外観
それでは、まずはじめに「Tamron 150-500mm F/5-6.7」のスペックと外観についておさらいしていきましょう。
スペックや外観は既にご存知の方は作例パートまでジャンプ
詳しい内容はレビューパートでも触れていきますので、ここでは簡単に要点のみ紹介します。まだスペックをよく理解できていないと感じている方はチェックしてみてください。
レンズスペック
「Tamron 150-500mm F/5-6.7」のスペック面での特徴的なポイントは以下の3点。500mmをカバーするレンズとしては比較的小さなサイズでありながら、純正レンズにも負けず劣らずの機能が備わっています
レンズスペック | Tamron 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD |
---|---|
焦点距離 | 150-500mm |
F値(最小〜最大) | F5.6(広角側)F6.7(望遠側) |
絞り羽根枚数 | 7枚 |
レンズ構成 | 16群25枚 |
フィルター径 | 82mm |
重さ | 1725g |
最大径 × 長さ | 93 × 209.6 mm |
最短撮影距離 | 0.6m(広角側)|1.8m(望遠側) |
最大撮像倍率 | 0.32倍(広角側)|0.27倍(望遠側) |
レンズ内手ぶれ補正 | あり |
防塵防滴 | 防滴対応 |
焦点距離:150mm(広角端)
焦点距離:500mm(望遠端)
ズーム域も非常に広く、フレーミングもしやすい印象です!実際に撮れた写真や使ってみた感想は、この後に詳しく紹介させていただきます!
レンズの外観・付属品
「Tamron 150-500mm F/5-6.7」の大きな特徴のひとつが「コンパクトさ」。500mmをカバーする代表的なEマウントレンズと比べてもかなり短く・軽くなっています。
特徴:他のレンズと比べても、筒が6〜10センチほど短く・軽い
レンズ名 | メーカー | 最大径 × 長さ | 重さ |
---|---|---|---|
FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS | SONY | 111.5 × 318 mm | 2,115g |
150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD | Tamron | 93 × 209.6 mm | 1,725g |
150-600mm F5-6.3 DG DN OS | SIGMA | 109.4 × 265.6 mm | 2,100g |
最大焦点距離が異なるものの、タムロンの軽さ・コンパクトさが際立ちますね
実際にSONY α7IVに装着してみると見た目のバランスも良く、特に超望遠ズームにありがちな圧迫感(存在感)はそこまで感じません。
なお、超望遠といえば白レンズをイメージする方も多い方も思いますが、このレンズはマットなブラックカラーとなっています。
ズームリングは回転域が狭めに設計されていて、150-500mmまでのズームも最小限の操作域でこなすことができます。ピントリングはやや狭くなっていますね。
レンズ側面には合計5つの物理スイッチが搭載されていて、直感的に操作を切り替えることができます。
左から、手ぶれ補正のモード切り替え・手ぶれ補正のON/OFFスイッチ・AF/MF切り替えスイッチ・合焦範囲の切り替えスイッチ、そしてズームロックスイッチが搭載されています。
低価格ながらスイッチ類には一切の妥協がなく、非常に好印象です!
さらに面白い機能があって、ズームリングを前後にスライドすると瞬時にズームをロックすることができます。操作がすごく直感的でめちゃくちゃ使いやすいですね。
標準で付属する三脚座はアルカスイス対応。三脚への設置をスムーズに行うことができます。
三脚座の両サイドにはストラップが付けられるため、可能な限り重心に近い位置でカメラとレンズを支えることができます。
ピークデザインのアンカーリンクスを使うと、ストラップを瞬時に付け替えることができます
標準で付属するレンズフードは先端がゴムでできているため、地面に直置きしてもフードに傷がつきません。重たいレンズだからこそ、地面に置く際を想定したナイスな配慮ですね。
Tamron 150-500mm F/5-6.7(Model 057)|実際に撮影した作例
ざっくり「Tamron 150-500mm F/5-6.7」の特徴を紹介したところで、次は実際にどんな写真が撮れるのか、作例をご覧いただきたいと思います。
超望遠レンズならではの撮影から、気軽なスナップまで色々撮ってみましたので、ぜひ使用イメージを掴んでいただければ幸いです!
150mm f6.3 1/8000s ISO1600
500mm f6.7 1/2500s ISO500
150mm f5.0 1/1600s ISO100
500mm f6.7 1/800s ISO500
360mm f6.3 1/800s ISO500
500mm f6.7 1/60s ISO500
339mm f6.3 1/320s ISO200
150mm f6.3 1/500s ISO200
500mm f6.7 1/250s ISO200
500mm f7.1 1/800s ISO1600
150mm f6.3 1/500s ISO160
150mm f6.3 1/500s ISO500
500mm f6.7 1/640s ISO160
150mm f6.3 1/320s ISO800
500mm f6.7 1/125s ISO160
150mm f5.0 1/250s ISO1000
超望遠で撮影する被写体は動きが速いものが多く、フレーミング自体がかなりシビアになります。
そんな中でも「Tamron 150-500mm F/5-6.7」の強力な手ぶれ補正や高速なAFによって気軽にサクサクと撮ることができました。
Tamron 150-500mm F/5-6.7(Model 057)|レビュー(メリット面)
作例やスペックなどを一通り紹介させていただいたところで、ここで改めて僕が「Tamron 150-500mm F/5-6.7」を使ってよかったと感じるポイントについてまとめていきたいと思います。
コンパクトなサイズ感:カメラ装着状態でバッグ収納ができる
まず初めに紹介したい点は「収納のしやすさ」。これはテンポを落とさずに撮影する上でかなり重要なポイントだと感じました。
カメラとレンズを装着したままカメラバッグに収納できるため、ロケーションを変えて撮る際でもいちいちレンズを取り外さずにサクサクと撮影に取り組むことができます。
もちろんカメラバッグのサイズにも依存するところですが、僕が使っているPGYTECHの「OneMo BackPack」だと余裕のサイズ感でした。
横からのアクセスもできるので、超望遠レンズと言えども撮影の煩わしさは一切感じなかったですね。
手ぶれ補正が超強力:500mm&強風でも手持ちOK
一般的に超望遠のフレーミングはとても難しくて、レンズの重みによる手ブレ・風の影響を受けやすく、被写体を画面内に捉えるだけでも一苦労な側面があります。
その点、「Tamron 150-500mm F/5-6.7」の手ぶれ補正はかなり強力で、撮っていてびっくりするほどにフレームをピタッと止めてくれました。
また、手ぶれ補正のモードを切り替えることができ、「流し撮りモード(上下方向のみの手ぶれを補正)」を使うと、流し撮りが簡単に撮れます。
これまでたくさんのタムロンレンズを使ってきましたが、手ぶれ補正の効きはこのレンズが一番よかったですね
描写・AF精度は全く不満なし
気になる描写面は全く不満がなく、絞り開放からしっかりシャープですし、玉ボケの形も綺麗に仕上がっています。
ISO感度を上げすぎないためにも絞り開放で撮るシーンは多いので、絞り開放から高い描写性能を発揮してくれるのは嬉しいポイントですね。
絞り開放からシャープな描写性能
画面周辺までまん丸のボケ感
オートフォーカスも「Tamron 150-500mm F/5-6.7」は非常に優れていて、ピントに迷ったり背景に抜けてしまうようなシーンもほとんどありませんでした。
レンズ名にも記載のある「VXD」のAFシステムは、SONY純正レンズと全く遜色ないレベルですね
近接撮影:マクロのような撮影ができる
一般的に望遠レンズは寄れないものが多い中で「Tamron 150-500mm F/5-6.7」は、近接撮影にも強いレンズになっています(最大撮像倍率:0.32倍)。
超望遠ズームで近接撮影をしたいシーンは実際にはそこまで多くはないものの、余計なレンズ交換の手間を最小限に抑えてくれるのは運用面で大きなアドバンテージですね。
以上が「Tamron 150-500mm F/5-6.7」を使ってみて感じた良かったポイントの紹介でした!
超望遠の扱いづらさを感じさせないコンパクトなサイズ感は唯一無二のメリットですね。描写面も満足なレンズでこれが10万円台前半で買えるのはめちゃくちゃコスパが高いと思います。
Tamron 150-500mm F/5-6.7(Model 057)|デメリット(欠点)
欠点らしい欠点は正直無いのですが、他のレンズと比べた際のウィークポイントや運用上の注意点についてここでは触れておきます。
テレコンバーターが使えない
焦点距離を光学的に伸ばす「テレコンバーター」ですが、SONY Eマウントで発売されているテレコンはSONY純正レンズのみに対応しています。
将来的にもっと焦点距離を稼ぎたいと考えている方は、テレコンに対応したSONY純正レンズ「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」を選ぶのが無難な選択になるかと思います。
なお、「Tamron 150-500mm F/5-6.7」を使った場合でも、APS-Cクロップモードを使えば実質的に焦点距離を750mm相当まで伸ばすこともできます。
個人的にはほとんどのシーンで500mmまで稼げれば十分だと感じていますが、野鳥やスポーツ撮影など、どうしても距離を埋めたい際の飛び道具としてテレコンを使いたい方は純正レンズを使いましょう。
収納スペース(防湿庫)を圧迫する
コンパクトとは言えども単焦点3〜4本分程度の大きさとなるため、多少なり収納スペースを圧迫します。
ドライボックスでレンズを保管している方、防湿庫のスペースに余力がない方は、新調が必要になるかと思いますので購入前にチェックしておきましょう。
ちなみに僕は「Re:CLEAN 80L」を使っています。上下の空間も広く取れて収納スペースも多く取れる防湿庫ですので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
まとめ:超望遠レンズ初心者の方にもおすすめなコスパ最強レンズ
今回は、タムロンさんから「150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD(Model A057)」をお借りしてレビューをさせていただきました。
個人的に「レンズのサイズ感・強力な手ぶれ補正」は特に強く印象に残っていて、これが10万円前半で買えるのでコスパはめちゃくちゃ高いと思います。
超望遠ズーム初心者の方でも十分に使いこなせるほどにレンズの性能がサポートしてくれますので、これから1本超望遠レンズを持ってみたいと考えている方は、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
当ブログでは、SONY機材を中心に各種レビューを行っています。以下の記事では、巷で神レンズと呼ばれるSONY Eマウントの単焦点・ズームレンズを紹介しています。お気に入りの一本を見極める参考にしてみてください
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